嘘でも大丈夫?介護職の面接での退職理由の答え方とは
介護職として転職活動をする際に、応募先で面接を受けることがほとんどです。しかし、以前勤めていた施設の退職理由を聞かれたらどのように答えたらいいかわから…
もっと見る近年、テレビや新聞などで介護職に関する報道が多くなっています。介護職に関する問題は数多くありますが、その一つに「サービス残業が多い」が挙げられます。本記事では、介護職の現状を解説するとともに、サービス残業に悩んでいる場合の対応についても解説するので、これから介護の仕事をしたいという方はぜひ参考にしてください。
介護職は、サービス残業が多く行われているというのが現状です。全国労働組合総連合の「介護労働実態調査報告書」によれば、施設で働いている職員の25%がサービス残業をしています。ひと月の残業時間は、すべての雇用形態を平均すると8.2時間となっており、正規職員は10時間を超えているという状況です。
また、全国労働組合総連合「介護・ヘルパーネット」が2013年から2014年の間に行ったアンケート調査でも、介護現場で働く人の20%以上が、月10時間以上サービス残業をしていることが分かっています。
残業が発生してしまう理由としては、業務のための情報収集や朝礼など日々の業務に関することが多いためで、それが結果としてサービス残業の常態化につながっているようです。サービス残業に該当する事例としては、退勤後の労働や残業時間の端数の切り捨て、勤務時間前の仕事があります。
残業をすれば残業代が支払われるのが通常ですが、それが支払われていない理由は、本人が請求を行っていないからというのがもっとも多くなっています。ほかの職員も請求をしておらず、自分だけ残業代を請求するのが難しいというのが現状です。
サービス残業が多くなっている介護職ですが、数多くある業務の中でもサービス残業になりやすいものがあります。ここでは、具体的にどのような業務であるのかを解説します。
介護職員は、記録業務として日誌や申し送り事項、利用者の食事量やバイタル情報などさまざまな内容を記録しています。勤務時間内では利用者のケアを行っているため、記録業務のための時間を確保することが困難であるのが現状です。この業務が、サービス残業をして行っていることの中でもっとも多くなっています。
介護職員は、利用者の家族から相談を受けることもあります。その場合は退勤時間前であっても対応しなければならず、そのままサービス残業となってしまうことがあります。
会議を行う場合は、職員全員の都合を合わせるのが難しいため、勤務時間外に行われることがあります。また、会議は白熱することもあり、議事録の作成もあるため、残業になりやすいようです。全国労働組合総連合の「介護労働実態調査報告書」でも、30%以上が時間外労働で行っているという結果が出ています。また、職務上必要な委員会や研修会なども、本来は賃金の対象となるのですが、終業後や休日に行われることもあるため、サービス残業になっています。
サービス残業は肉体的にも精神的にも負担が大きいため、どうすればよいのか分からず悩んでしまう人が多くいます。ここでは、もし介護職として働いているときにサービス残業をしなければならなくなったとき、どのように対応すればよいのかを解説します。
サービス残業になる理由は、仕事のやり方がよくないからというケースもあります。そのため、まずは上司に相談してみましょう。それによって何がよくないのかが明らかになり、業務の改善につながる可能性があります。また、その上司もサービス残業が常態化していることに対して不満を持っている場合は、さらにその上司に話をしてくれるかもしれません。
職場で違法なサービス残業が行われていると判断された場合、指導や是正勧告がなされるため、問題解決へとつながります。相談であれば匿名となっているため、職場に知られることありません。また、労働基準監督署に連絡し、残業代を請求するということも可能です。
この場合に注意しなければならないのは、証拠をできる限りそろえておくということです。タイムカードを撮影したものや、何時から何時まで働いたのかというメモ、給与明細など、サービス残業が行われているということが分かる資料を用意しておきましょう。ただ、請求を行った場合は職場に知られてしまい、人間関係のトラブルに発展する可能性もあるため、在職中に行う際は気をつけてください。
サービス残業が当たり前のようになってしまっている職場もあるため、改善させるのが難しいのが現実です。その場合は、転職するという方法もあります。サービス残業がない職場を転職することで、問題を解決するという方法です。一つの職場でストレスを抱えるよりも、思い切ってそこをやめ、新たな環境で働くという選択肢もあるということを頭に入れておきましょう。
本記事では、介護職のサービス残業の現状と、何がサービス残業になりやすいのか、そして、サービス残業に悩んでいるときはどうすればよいのかについて解説しました。少子高齢化により、介護職は需要が高まっております。本記事が、これから介護職として働きたいと思っている方や、介護職として働いており、サービス残業に悩んでいる方の役に立てれば幸いです。