介護士の雇用形態ごとの特徴を紹介
介護職での転職を検討している方の中には、その雇用形態や待遇について疑問をもっている方も多いかもしれません。今回はそのような方のために、介護士の雇用形態…
もっと見る少子高齢化が深刻な問題となっている日本では、介護職の担い手不足も懸念されています。そのため、近年では企業や施設が介護士の人材確保に注力しており、希望者も増えつつあります。しかし、介護業界に転職した方全員が、転職に成功しているわけではありません。そこで本記事では、介護士への転職で失敗しがちな原因を解説します。
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介護士と聞くと、体力的にしんどそう、給与が安そうといったイメージがあるかもしれません。しかし、近年では人材確保に注力している企業や施設が増えており、職場環境が改善されつつあります。そのため、ワークライフバランスに合う働き方ができている、やりがいをもって働けているという方が増えています。
しかし、中には介護職に転職したものの、数か月で辞めてしまう方も一定数います。働く環境は同じはずであるのにもかかわらず、転職失敗が起こっているのです。
介護職への転職でよくある失敗例としては、大きく8つあります。
まず1つめに、人手不足で激務過ぎるというのが理由として挙げられます。働きやすい環境の実現に取り組んでいる施設もあれば、人手不足で環境を改善できていない施設もあるのです。そのため、夜勤明けの日に出勤を求められるケースがあり、体力面で辛くなってやめてしまうのです。
また、人手不足の環境は、激務のほかにも問題を引き起こします。たとえば、入社したばかりで何も分からない状況であっても、仕事を教えてくれる先輩がいなくなってしまうのです。慢性的に人手が不足していると、スタッフ全員に余裕がなくなり未経験者を放置してしまう状況になるでしょう。
介護職は、全般的に体力が必要な仕事です。立ち仕事をしている時間も長く、腰への負担も大きくなります。
ベッドから体を起こしてあげるときや車いすの乗り降り、入浴やトイレなどのサポートなどほとんどの場面で力が必要になります。そのため、体にダメージが溜まった状態で仕事をこなすことも日常茶飯事でしょう。
また先ほど挙げた人手不足の環境であると、ひとりひとりにかかる仕事の量が増えてしまい、余計に体力を奪われてしまいます。そのため、介護職という仕事自体は好きであり、精神面は健康であっても体力的に厳しくなってしまう例もあります。
3つめとして入社前と入社後のギャップも転職失敗の要因として挙げられます。たとえば、事前に聞いている働き方、雇用条件と異なるとなれば、すぐに辞めたくなるでしょう。
介護施設での勤務のはずが、実際には訪問介護をやることになってしまった場合や、介護の仕事とは全く関係のない雑務までやらなければいけないなど、想定外の業務を行わなければならないこともあります。ほかにも残業代がつかず、サービス残業を強いられてしまうことも挙げられます。
4つめとしては、教育制度が整備されていないことが挙げられます。介護職が初めての方や新しい職場への転職のときには、とくに教育制度が整備されていないことで不満や不安を募らせてしまうことも多いです。
先ほどの人手不足にも関係していますが、求人情報には新人教育があると記載されていても実際に入社してみると、新人教育まで手が回っていないことも多く見られます。その結果、あまり理解が深められていないまま、介護の現場に入り、ミスなどが多発してしまう例もあることでしょう。
教育をしっかり受けられない現場で初めての仕事を行うのは厳しいといえます。そのため、早期退職につながってしまうことも多くなってしまっています。
5つめとして人間関係のトラブルも転職失敗の原因として挙げられます。介護職に限った話ではないですが、毎日働く環境の人間関係がうまくいかないと、退職につながってしまうケースが多いことでしょう。
とくに介護職は、コミュニケーションが必須となる仕事であり、スタッフ同士はもちろんのこと利用者とのコミュニケーションもとっていく必要があります。中には苦手な人が出てきてしまうことも少なくないでしょう。
そのため、介護職はコミュニケーションも必要な職業であるため、人間関係のトラブルも発生してしまう可能性があることを認識しておく必要があります。
6つめとしては、賃金水準が低いことが挙げられます。介護職は、肉体的にも精神的にも負担がかかる仕事であるわりには、それに相応する給料をもらえないと感じる方も多いです。
また前職よりも高い賃金を希望して介護職に転職した場合には、実際に仕事を行ってみると想像よりも厳しく、結果的に満足度が低くなってしまい、退職へとつながってしまうケースも多々あります。ほかにも残業を行っても申請が出しにくい雰囲気もあるため、時間拘束が長い割に賃金が少ないという現状もあります。
介護職は夜勤などもあり、シフト制であるため、不規則な生活を送らなければなりません。たいていの場合は早番、遅番、夜勤にわかれており、シフトの時間がバラバラです。
こうした働き方により、生活リズムが崩れ、結果的に体調を崩してしまい、介護職への転職に後悔してしまう人もいます。とくに夜勤は少人数制であることが多く、緊急事態などにも自分ひとりで判断、対応していくことになるため、責任も大きくなります。
しかし夜勤のない働き方も可能ではあるため、夜勤を行っていないサービスを選択していくとよいでしょう。
実際に介護職として働き始めてみてから自身には、介護職が向いていないと感じる方も多いです。想像以上にハードな業務内容と、十分な教育を受けられないままで現場へ出て、ミスをしてしまうことで自信を失ってしまう例も多々あります。
介護職を強く希望している方でない場合には、肉体的、精神的な疲労やコミュニケーションが必須な環境でストレスを感じてしまい、適正の有無を問う結果となり、退職へとつながってしまうことも多いといえます。
介護士の転職で失敗する理由にはさまざまな例がありますが、中には充実した環境で自分に合う働き方ができている方もいます。つまり、転職に失敗してしまうのは、施設選びに失敗しているのが原因といえます。たとえば、複数の企業を比較せず、内定をもらった1社だけの条件を見て入社を決めるのは失敗の原因になります。
転職するのは体力や時間がかかるため、できるだけ早く就職先を決めたいと考えるものでしょう。しかし、きちんと企業を比較しないまま就職先を決めると、条件や環境が合わなかったというトラブルにつながるのです。
また、複数社を検討する場合、自分にとって何が大切かを明確にした上で比較しましょう。就職先を選ぶ際はあらゆる条件を見てきめなければなりませんが、何が大切か明確になっていなければ決められなくなってしまいます。やりたい業務がある、両親への介護に役立てないなど、条件を明確にすることが大切です。
そのほか、給与や福利厚生だけで就職先を選ぶのはおすすめしません。もちろん、給与や待遇面も重要ですが、働くうえでストレスや負担を感じるようでは長く続けられないでしょう。
介護職への転職を目指す場合、2つのポイントを押さえておけば失敗してしまうリスクを軽減できます。まず、自分自身の軸・求めるものを明確にしておくことです。この場合の軸や求めるものは、給与や待遇といった条件だけでなく、なぜ介護職に就きたいのか、なぜ転職するのかといった基準を明確にすることを指します。
さらに、将来どのようにキャリアアップしていきたいかを考えるのも重要だといえます。人に寄り添う介護がしたい、ケアマネジャーになって質の高い介護を提供したいなど人によって目指すポイントが変われば、職場選びも変わってくるものです。
2つ目のポイントは、情報収集と比較を丁寧に行うことです。1つ目の求める条件が明確になっていれば、自然と就職先の選択肢が絞られます。しかし、最終的に何社かに絞って検討する際、情報収集と比較が重要になってくるのです。
比較するのに給与を見るのは当然ですが、施設ごとの経営方針の違いや施設の雰囲気などをチェックするようにしましょう。自分が実際に働く上で重要になる人間関係や施設の方針などに納得して就職できれば、多少しんどいと感じることがあってもやりがいを持って続けられるでしょう。
介護職への転職を検討する際は、失敗しないよう慎重に就職先を選びましょう。よくある失敗例としては、入社前と入社後にギャップを感じたり、人手不足で激務を強いられたりするケースが挙げられます。しかし、慎重に就職先を選べば、失敗するリスクを軽減できます。
まず、自分自身の軸と就職先に求めるものを明確しておくことです。最終的に何社か希望の就職先を見つけたら、情報収集や比較を行います。自分自身が納得して入社できれば、しんどい・辛いと感じることがあっても、やりがいを持って勤務できます。